私らしい仕事発見プロジェクト 2024年度 活動報告
- キッズブーケプロジェクト
- 4月13日
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こんにちは!
学生運営スタッフの山宮叶子です。
2024年度、私らしい仕事発見プロジェクトは4年目を迎え、夏に「私らしい仕事発見ツアー」、春に「ワークショップ」を開催しました。障がいのある若者とそのご家族、そして関わってくださるすべての皆さまと共に、「自分らしく働く・生きる」ことについて深く考える貴重な時間を持つことができました。
今年度の活動をまとめましたので、ぜひご覧ください!
<「私らしい仕事発見プロジェクト」とは?>
● ビジョン
だれもが“自分らしく生きる・働く”ことができる社会を目指しています。
● 目的
障がいのある子どもたちの将来の選択肢を広げることを目的に、職業体験などを通じて“自分に合った仕事”との出会いをサポートしています。
将来のビジョンが少しでも明確になることで、「性格に合わないから辞める」といった離職リスクの軽減にもつながると考えています。
また、ご家族・企業・地域の皆さまと一緒に「個性を活かした働き方」について考える機会をつくり、障がいのある若者が地域で安心して働ける環境づくりを目指しています。
<2024年度の主な活動>
2024年度は、2つの取り組みを中心に活動を行いました。
① 私らしい仕事発見ツアーの開催
② 私らしい仕事発見プロジェクト ワークショップの開催
プロジェクトメンバーとして、東京2020パラリンピック ブラインドサッカー日本代表監督・高田敏志氏に、また、プロジェクトパートナーとして、株式会社丹青ヒューマネット様にご協力いただいています。
<私らしい仕事発見ツアーの開催>
私らしい仕事発見ツアーは、夏休みに、障がいのある小学6年生~中学1年生の子どもたちと保護者の方々を対象に、障がい者雇用を行っている企業や団体を訪問する企画です。職場見学や職業体験、障がいのある先輩社員の方のお話を通じて、将来の選択肢を広げてほしいという想いで企画しています。
今年度は、東京・関西を中心に7団体で開催し、各回約5組の親子が参加しました。
~ツアーの様子~

大手航空会社の特例子会社では、制服のリサイクル作業やアロマストーンの制作現場を見学し、実際に栞の封入作業を体験しました。社員の方からは、「働く楽しさや仲間との関係の大切さ」について話していただきました。
鉄道会社系ホテルでの開催回では、宴会で使うグラス磨きや、パソコン入力の仕事を見学。子どもたちは緊張しながらも、ホテルの仕事に関心をもった様子でした。
国立大学では、封入作業や報告書の作成・発表に挑戦。保護者向けには、障がいのある大学院生や子育て経験のある支援者の方々によるお話があり、多様な視点で「自分らしく働く」ことを考える時間となりました。


そのほか、画像アノテーション(多数の画像から1つだけ異なる画像を探す)体験、部品の組立て、ノベルティ制作など、各団体の特色を活かしたプログラムが用意されており、子どもたちの反応も多様で、生き生きとした姿が見られました。
また、今年は高校生から社会人までのイベントボランティアが8名参加し、ツアー運営を支えてくれました。
さらに、大手電力会社の特例子会社での開催回ではNHKの取材を受け、多くの方々に取り組みを知っていただくことができました。
下記からご覧いただけます↓
そして、開催後に実施した参加者へのアンケートでは、参加者全員が「満足」または「とても満足」と回答してくださり、「自分の得意を活かせばよいと気づいた」「実際に働いている方の話が心に残った」といった声が多く寄せられました。
このツアーは、東京都・京都市・摂津市の教育委員会の後援をいただきながら実施しました。ご協力くださった全ての企業・団体の皆さまに心より感謝申し上げます。
<私らしい仕事発見プロジェクト ワークショップの開催>

2025年3月26日(水)、Zoomにて、「私らしい仕事発見プロジェクト ワークショップ~障がいのある若者と周囲の大人たちが「自分らしく」生きるためには?~」を開催しました。講師には、一般社団法人HI FIVE代表で講演かとしてもご活躍されている畠山織恵さんをお迎えし、重度脳性麻痺のある息子さんとの日々から経験されたことをもとに、「自分らしさ」について語っていただきました。
参加者は教育関係者、企業の方、大学生、障がい当事者など約20名。講演後は、少人数でのグループワークを通じて、感想や意見の共有を行いました。
アンケートでは、参加者の8割以上が「非常に満足」または「満足」と回答。以下のような声が寄せられました。
「“できないことを強みに変える”という言葉に勇気づけられた」
「自分自身の“私らしさ”と改めて向き合うきっかけになった」
「他の参加者との対話が非常に深く、視野が広がった」
グループワークでは様々な立場の参加者同士が丁寧に話を聴き合う時間が生まれていたことが印象的でした。「自分らしさ」とじっくり向き合うひと時となりました。
<おわりに>
この1年、「自分らしく働くって、どういうことだろう?」という問いを、たくさんの子どもや大人と共に考えてきました。私自身も障害当事者の大学生として、将来のキャリアに不安を感じることがありますが、このプロジェクトに関わる中で、「働く」ことが誰かとつながることや、自分の強みを見つけることにつながるのだと感じるようになりました。
関わってくださったすべての皆さまに、心より感謝申し上げます。
これからも「私らしい仕事発見プロジェクト」は、一人ひとりの“私らしさ”を大切にしながら活動を続けてまいります。
引き続き、温かいご理解とご支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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